真剣度ランキングBEST10! (制作'14/09/23、更新;'22/05/17、 再更新;'24/08/27)
本当によく聞こえる補聴器作りはとても大変。補聴器作りは大手術同様に知力と体力がいります。それを本当に
ご理解・証明してくださるのが下に紹介する『超真剣な来所者』です。補聴器専門店の調整に腑に落ちず
購入されなかった幸運な方は稀。ほとんどの方は合わない補聴器に無駄な出費をし、失望感でご苦労された方々。
つまりインチキ補聴器の被害者…傷だらけ。何とかしたいと必死で検索し、幸運にも補聴技研に辿り着けた。
どの方も異常なほど熱心。いずれも補聴器専門店に行けば煙たがられる猛者揃い。“聴こえへの熱い想い”は
購入者として当然の権利。彼・彼女らは理想像なのです。受け入れる所長はそれに応えられないと…
そんな方々を迎える所長は、それを超える情熱で応えます。「取扱者は、最新補聴器の性能を大幅に上回る性能
(知識・技術)を常に身に付け続けなければならない」は常識。メーカーも強く意識して欲しいところです。
*ここでは来所者の補聴器情報(メーカー名・補聴器タイプ)をあえて明示しています。(2011.7.11)
補聴技研の技術レベルをお客様の“熱いデータ”で紹介します。特に第3位の方の粘りには感服しました。
実際に補聴器をつけた聞こえ方(補聴器装用閾値)も一部チェックできますので、当研究所の調整技術と補聴器
作りにかける熱い思いを十分に伝えられると確信しています。
第1位 栃木県在住男性“補聴器マニア”→『補聴器ソムリエさん』
平均聴力レベル(所長測定):右104dB 左99dB 補聴器装用閾値:250Hz〜2kHzがほぼ40dB、4kHzは60dB
愛用していた補聴器:ベルトーンスプリモ(*高出力耳掛け形、左耳装用)
ご本人と補聴器のプロフィール
*過去に低歪み耳掛け形補聴器を長く愛用され、それを「補聴器の聞こえの基準」にしておられる猛者。
使用時平均利得(2cc、500-2kHz)が驚異の60dB(1000倍!)。抜群の性能は非常に広範囲にわたる低歪の音を
作り出した。ディジタル補聴器全盛期に入ってもその輝きを失わない。
…彼の愛用器(同型器)は当研究所HPトップに永遠に飾られている! 詳細は耳寄りな話5に。
その補聴器「亡き」後、苦労して入手したのが自立支援対応高出力ディジタル耳掛け形。ここから両耳に
装用するようになった。音楽好きで当時はボーズの高性能ヘッドホンの音を補聴器で受けて聴いて楽しむ。
現在は音響機器と外部入力端子を使って直接つないで(考え得る最も明瞭な方法)楽しんでおられる。
5年前「今の補聴器はまあまあ」が彼の正直な評価。良く聞こえる補聴器探究に異常な情熱を持ち、どんな
手段を使って捜し回っている。所長もそれを上回るつもりの情熱で協力し、新型が出る度に必ず彼に試聴を
依頼している。時には所長の想定範囲を超える結果を引き出すことも。
『よい聞こえ』への調整ヒントを教えてくださる一方で、仲間を沢山紹介してくださる『営業マン』。
国内発表前の最新補聴器データを世界中から引き出して当該メーカー技術者を脅かす“恐ろしい客”とも
言えます。最新型の高出力耳掛け型試聴器で満足した後、総合支援で実器を入手しました。
*試聴器を提供できたのは、彼の『ソムリエ度』がメーカーに知られているからです。(2020/10)
所長コメント
所長が継続研究している「高忠実度ステレオ磁気ループ」の性能を認めてくれたのも彼。新型器でも
4kHzより高い音の聞こえは良くないことを承知している。所長の説明する補聴器機能を全て理解できる
方で、いわば“共同研究者”。彼を納得させる補聴器機能を説明できる補聴器店は限られるだろう。
「補聴器店を開けますよ」と店員から苦し紛れに言われるなど、補聴器専門店から最も煙たがられる、
揺るぎないチャンピオンです。→→ 2022.03、彼の待ち望んだ“納得の補聴器”に遭遇、ご購入 !!
…負けず劣らずの熱い補聴器ユーザーが、『第6位』も含めて同級生の中に数名いるのが凄い!
日本初のチャネルフリーハイパワー版を手にしたのが、この方。「10年ぶりにスプリモ以上の聞こえに
出逢えて興奮した」とのコメントが所長(彼以上にずっと待っていた)を満足させた。これを機会に所長は
彼を『補聴器ソムリエ』と呼ぶことに。*最新のご愛用器(試聴後購入)は、バーナフォン Leox 7 UP
所持補聴器名“スプレミア”に直ちに「スーパープレミアムですね」と的確なコメントをされ、まさに
ニックネームに相応しい! 半年後、どうしても不満な聴こえで再調整を受けてさらに『激変』した。
所長にとって調整の核心に触れる貴重な経験となった。重度難聴でもイヤモールドにはベントが付いて
いて『外耳道内圧』が安定、一層快適な聞こえに! …でもまだパワー不足で“LX7UP"に。(上述)
*音楽は専らワイヤレス(当然、ステレオ)で楽しまれるようになった 詳細記事→症例7に!
第2位 北海道在住男性 来所のため2泊3日+飛来3回目も!
平均聴力レベル(所長測定):右70dB 左69dB
補聴器装用閾値:500Hz〜2kHz平均35dB以下、4kHzは55dB(2回目来所で判明!)
ご本人と補聴器のプロフィール
使用していた補聴器;ワイデックス小型耳穴形(ITC)両耳装用
過去に所長調整の低歪耳掛け形補聴器をご愛用いただいた方。後に地元業者に耳穴形補聴器を作ってもらった
が、大きな歪みで満足できないまま使用。故障後同一器種を再度購入。10年と90万円の無駄遣いが問い合わ
せ時に判明…所長の消息を苦労して調べて電話連絡後に来所。
当時のデータを元に新たな耳穴形補聴器(ITE)を作成後、補聴器を片方ずつ行き来させて調整を繰り返した。
ようやく満足な聞こえに到達できた。「補聴器をつけた聞こえ」を測定しないで行う調整の困難さを痛感した
ことは貴重な体験となった。
苦労の末(調整者・顧客共に)、所長の目的とした「音楽が素晴らしい」との感想をいただけた。「聞こえる幸
せをしみじみ味わっています」とのメールをいただいている。後に“予備”も作成。補聴器作りは本当に難しい。
所長コメント
ここまで到達するのに4か月。「よい聞こえ」を求めて2泊3日で北海道から飛来された熱意に敬意を表して
2位と決定しました。ご愛用器;バーナフォン Simbio ITE 〜 Chatty7 ITED 〜 Saphira ITEPD
既に再来所、予備用の買い増しまで実現させたのがすごいです! さらに3組目もオーダー、既にご愛用中。
3組目は初期調整で一応満足とは言えフィット感に不十分さあり。送っていただくよう伝えてあります。この
ような勇断は容易にできるものではありません。同じ市内に住む別な方から問い合わせがありましたが、家族の
反対で断念した例もあります(所長のウデを理解できるのは、ごく限られた方だけということで…悔しい)。遠い
ので、ある意味当然でしょう。この方の順位も長期にわたって揺るぎないでしょう。遠方でも不便を極力減らす
援助が続いています。※実はもう一人来所購入2回の女性があり、こちらも凄い。"開拓者精神"が今も健在?
8年後に新型のITEを作成。今度は『遠隔調整』を何度も繰り返して納得の聴こえを手にして。感心するのは
高度難聴でも『耳』で対応でき、手話を覚えようとしないこと。電話も何とか使える。同じように、栃木県に
もう一人いる重度難聴者(4歳から補聴器装用開始)。こちらは読話すらしない。('24/07/21)
第3位 秋田県在住男性
粘り勝ち! 何と9回も来所。大きな改善と安心を獲得できました!
平均聴力レベル(所長測定):右86dB 左89dB 両耳とも、高い音が急に聞こえなくなる特徴
補聴器装用閾値:2kHzまで平坦な35dB程度の聞こえ方〜さらに摩擦音まで。…ハウリング抑制で苦労
ご本人と補聴器のプロフィール
使用していた補聴器;ワイデックス、フルサイズ耳穴形、両耳…低音しか聞こえていない)
*ホームページを見て来所された、現職のベテラン職員。「自分の耳に最適な補聴器が欲しい」
*眼鏡兼業店で購入した補聴器は調整意図不明+聞こえも不明瞭、低音部しか聞こえていない。
→両耳60万円以上もする耳穴形補聴器を購入されていた。私には恐ろしくて売れない…。
「低音部が軽度、高音部は重度」の聞こえを補う補聴器作りはスタート時点から大きな障害だらけ…
*所持補聴器の聞こえに脳が対応してしまった→→低音部が聞こえすぎるくらいでないと納得しない。
*2kHzの聴力レベルが105dB(右)100dB(左)では母音の聞き分けほとんど不可能に近い…
…改善には2kHzの増幅度を異常なほど大きくしないと達成できない→→ピーピー鳴りやすくなる
最初;ハウリング抑制機能に優れた高出力耳穴形補聴器を選び、両耳のバランスを考慮して調整
→聞き易さの改善は見られたが、音量感不足とハウリングで使えないと再調整依頼(再送)
1回目;調整を済ませて送ったがハウリングが止まらない。無謀なチャレンジと思い知らされた。
→2回目の来所で再調整しても改善は見られず、思い切って増幅度を下げるしかないと苦渋の決断
→来所調整(3回目)をご承諾いただく。今度こそカタをつけて「聴こえる笑顔」に出逢いたい!!
→その後何回も再調整(補聴器だけ行き来する)。高性能器とは言え、その無力さには悩まされた…
→2014.2、ようやく「何とか納得できる範囲」に到達。
→2014.5.8 「予備を作りたい」と4回目の来所。所持器の再調整をまず実施し、大きな改善達成。
→→→ハウリングがなくなり「摩擦音が聞こえる」状態に。予備器を正式オーダー!
→→→予備器でも苦労… → 耳型の採型し直しでようやく解決、再び聞こえる感動をご提供!
お礼のメール(原文要旨)⇒「まさにピッタリの聞こえです」
→2015.3.11 「どうしてもハウリングする」と再来所(何度か調整後)。ようやくトラブル解消!
ご本人の熱意と努力に感動、電池をプレゼントさせていただきました。感謝です。
→2016.3.5/18 「音量感改善調整と、故障時の予備器を作りたい」と再来所。同一器種をオーダー!
→慎重に調整して発送したがハウリングで使えず再度の来所(3.18)で調整、何とか解消。
しかし間もなくハウリングが再発生。「顎が動くたびにピーピーして使えない」。
→再び来所。今度は耳形を2組(顎を開いた状態で採型)採って改善を図る。今度こそ合格か?
*報告メール全文(2016.10.2);3セット目…『予備の予備』がようやく合格レベルに!
「補聴器受け取りました。さっそく使ってみましたが、素晴らしい聴こえです。ハウリングせず、
音量も十二分です。 大変お手数おかけしましたが、本当にありがとうございます。今後とも、どう
ぞよろしくお願いいたします」
*ハウリング抑制調整には装用者の存在が不可欠。3組目は今まで以上に苦労しました。
所長コメント…人工内耳を埋め込まれかねない方で、本当に難しい…次の例で語りつくしています。
*従来タイプ利用→(症例12)
*『高周波シフト機能』効果!→(症例22)
(症例31)
*ご愛用器;スターキーITE(アブソリュートパワー)、3セット!
第4位 大阪在住女性 "来所"より"往診"を決断!
平均聴力レベル(所長測定):右41dB、左49dB、低音は普通に聞こえ、高い音が急に聞こえにくくなる
補聴器装用閾値(試聴):250Hz〜2kHzがほぼ25dB、3〜4kHzは改善不能
ご本人と補聴器のプロフィール
所持補聴器;シーメンス超小型耳穴形、両耳…籠って聞こえ、不明瞭)
ホームページを見て来所を考えたが、遠方・諸般の事情から“出張サービス”を希望。この決断はすごい!
地元デパート内の補聴器販売店で購入の超小型耳穴形タイプを所持。「不快で長時間使えない」との不満が
ある。(同じ補聴器店で2回も購入)
*補聴器調整の概要
所持補聴器のひどさに絶句。目立たなければよいのか? 試聴器(耳かけ形)で、明瞭でうるさくない調整を目標
に挑戦開始。時間をかけて『不快でない結果』には調整できた。
言葉の聞き分け成績で母音の聞き分けが100%になり、有効性を確認。耳の塞がる感覚も軽減。新たに作る有効性
は十分あると確信。所持補聴器は“ベント”が僅か1mm。自分の声が響いて役に立たないどころか、使わない方が
快適で“耳に手をかざす”方が聞きやすかったほど。早速注文を受ける。予想通り“外部レシーバタイプ耳かけ形
補聴器”が選ばれた。 *ご愛用器;バーナフォン チャティ7RITE
所長コメント
「使わない方が快適」では調整不良である。“小型耳穴形”補聴器選定は出力不足で誤っていて、関西でもイン
チキ補聴器は健在だった。出張費用は掛かったが、敢えて選んだ“こだわり補聴器作り”は意味あるものとなった
様子。大阪人の合理主義に触れた気分がしました。その情熱には感謝で一杯。
その後の調整経過
メーカーが驚くレシーバ選定と調整で1回目の調整による聴こえのコメントは「聞こえるようになったとは言え、
場面による聞こえにくさがある」と指摘された。難しい、そして悔しい…
→ 再調整して直ちに返送。結果は「左右の聞こえバランスが取れてきた」「聞きやすい」
→ 「ワイヤレスでもっと明瞭にしたい」意向が… 有効性確認のため試聴依頼→大差なく「不要」に
*8か月経過、繰り返し調整した効果も手伝い、どうにか慣れてくださった模様だが、気は抜けない。
→その後1名分追加、さらに別の2名が大阪から来所、新たな出張版も含め合計5名の方への援助が実現。
*大阪府は遠距離でも県外の顧客数で4位。大阪人の合理性は「ホンマゴッツイでえ」!
第5位 岐阜県在住男性 (嵐を呼んだ男?)
平均聴力レベル(所長測定):右28dB左33dB、1kHzより高い音が急に聞え難くなる
補聴器装用閾値(試聴)250Hz〜2kHzがほぼ20dB、3kHzは30dB程度 購入器→さらに改善!(下記)
購入決定後の聞こえは(再調整後※)最も敏感なモードで2kHzまで20dB以下!
ご本人と補聴器のプロフィール
所持補聴器;GNリサウンド、外部レシーバ耳掛け形(RIC)両耳…不明瞭でやかましい)
ホームページの内容に強く惹かれて来所。補聴器を一度購入し役に立たない状態だった。すごかったのは
来所日が「台風18号直撃」当日。近くに落雷直後でも約束時刻にピッタリ到着してくれたこと!
この真剣さにしっかり答えようと頑張りました。こんな経験はもうできないだろうと思っています。その結
果“レジ袋を揉む音の不快感”なしでささやき声が十分聞こえる状態が作れた。試聴データをもとに十分吟味
した初期設定でお送りしたが“感動の聞こえ”には程遠く、使っていただけなかった。「つけた聞こえをチェ
ックして微調整する」ことは補聴器づくりの王道と再確認。
*補聴器調整の概要(試聴から納得の聞こえになるまで)
試聴器(外部レシーバタイプ)で「明瞭で不快感なし」の調整に納得。装用閾値には2kHzの聞こえ方に改善が現れ
ていた。「熟慮の上ご購入の決定を」とお伝え後間もなく「購入」依頼のメール受信。試聴器データをもとに、オ
ーダーされた補聴器を調整、応用関連機器とともに発送。提案した通りの衝撃音抑制機能も備えた外部レシーバ型
チャネルフリー補聴器で調整。しかし…
「紙をめくる音の不快感に耐えられない。黒板にチョークの当たる音が不快」等の不具合で使えない旨のメール
が届き、再来所の予約(9月16日!)まで入る。往復1,000km以上にもなる遠隔地からの2度目の来所には
脱帽。台風直撃のど真ん中でも定刻到着! 再調整を重ね、ようやく本物の笑顔に出会えました!!
*ご愛用器;バーナフォン チャティ7RITE
所長コメント
2回の来所で上述の成果が得られた:所長自身の調整技術が極度に試される、最も緊張する機会だった。
調整後は台風が去り、強風が嘘のように静まり、まるでドラマの一場面のよう…
晴々した気分で観光地に向けてご出発。私も晴れ晴れ。一泊して東照宮を見てお帰りとか… Good luck!
…と言うわけで、この方が5位に急浮上!!“本気度”では1位にしたい。
第6位 栃木県在住女性 (“最高のクリスマスプレゼント”)
平均聴力レベル(所長測定):右88dB、左110dB以上、低音が聞こえにくい
補聴器装用閾値:250Hz〜2kHzがほぼ30dB(主に右耳の聞こえ)、3kHzは45dB、4kHzは50dB程度
ご本人と補聴器のプロフィール
(愛用していた補聴器;ユニトロン耳掛け形、右…非常によく聞こえていた)
No.1の方と同級生。所長が現職の時に苦労して調整した低歪耳掛け形補聴器をご愛用。卒業後も補聴器店の技術を
信用できず16年も使い続けたが、ついに故障して途方に暮れる。
幸い自立支援適用(当時)で低音増幅の強い高出力ディジタル耳掛け形補聴器入手。両耳分交付され、生まれて初の
両耳装用に。大好きなコンサート会場で臨場感溢れる音響を十分堪能し、感動されたらしい。(2011)
その後、更に聞き易いタイプ(アンダーライン)を試聴によって選定。より迫力ある聞こえにシビレておられる。
*ご愛用器;バーナフォン XP121〜ベルトーンフォース ※「耳寄りな話、6」に詳説あり
所長コメント
「補聴器は麻薬」との所長の例えに納得。音のこだわりは第1位の方に負けません。仲間を沢山紹介してくださる
ありがたい方の1人。低音域情報の役立つ典型例です。
*補聴器の限界性能も熟知しておられ、この方を上回るのも大変でしょう。2回目の新型に替えてからは、高音の
聞こえと低音のパワー感、コンサート会場での迫力ある臨場感にも満足されるようになった。気になる磁気ループ
受信性能はトップクラス。こういうイイ補聴器が評価されずに消えて行くのは寂しい。
第7位 埼玉県在住男性
(素晴らしい親孝行息子のお陰!)
平均聴力レベル(所長測定):右40dB 左40dB 低音部(250-500Hz)の聴力が良い
補聴器装用閾値:1kHzが25dB程度、4kHzまで平坦に聞こえる
ご本人と補聴器のプロフィール
ホームページの内容に関心を持ち、来所。「よく聞こえるなら使いたい」と、ご本人の考えが明確。耳鼻科及び
補聴器店それぞれで試聴した補聴器には効果を感じなかったとのこと。まずは補聴器の効果体験目的で来所。送ら
れた聴力データが不正確で、事前の調整は見事『不適合』…耳鼻科のデータが信頼できない例は珍しくない。
そんな不正確なデータでどんな調整をされたのか不明。補聴器店も含めて「知識・技術に問題あり」と主張して
も決して悪くないだろう。購入されていなかったことは、何よりも良かった。
『聞こえの改善』を目標に、聴力測定し直しも含めて体験していただく。効果は十分認められ、恒例の“言葉の
聞き分けチェック”でも補聴器使用時で約100%、補聴器を外した場合は70%程度と十分な有効性を確認。
ご本人も聞こえの良さにはお喜びだった。オージオグラムの特徴から、高い音を特に強調しなければ改善が実現で
きないこと、それに伴うハウリングのリスクが大きいことまで判明した。実用を考えると、いわゆる安いタイプで
は無理(必ずハウリングのクレームが来る)で、高額であることを正直にお知らせする。いったんお帰りいただいて
じっくり検討されるよう、お薦めする。
この例に関した類似症例は既に3回経験していた。ある例ではご本人の職業・多忙さを考慮して、最高性能器を
勧め、すぐに作ろうとしたことが逆に不信感を持たれてキャンセル。残る2例では、やはり高価格が障害となって
購入に至らなかったこともあり、今回も 「効果はあっても再来所はない」と思って期待していなかった。
*「やはり作ることにしました」
補聴器の試聴体験が決定するうえで役立った。他店には訪問されなかったそう。補聴技研の技術を評価していた
だいたことが、売れたことより正直嬉しかった。『慎重にお店をチェックして補聴器を作る』観点で、まさに理想
的。素晴らしい親孝行の具現化です。
その後、定期点検で来所(10か月後)。耳鼻科医で聴力検査を受け、オージオグラム持参。聴力変動よりも、僅か
な耳あか詰まりによる聞こえ難さが判明。部品交換後も十分な状態でなく、再調整を繰り返して初期設定と同様な
聞こえが復活。「妻の声が変わった」と感動される。*お作りした器種;バーナフォン チャティ5 ITCP 両耳
所長コメント
補聴器技能者の調整知識・技術が明らかに低い現状を知らされた好例。お客様の聴こえる幸せを本気になって考え
真剣に取り組む専門店なら、これくらいの補聴器は作れるはずだろうに…専門技術を信じて任せてくださるお客様の
信頼を裏切る補聴器を渡してはいけない。真面目に続けていれば利益は自然に出てくるはずだ。
約3年後、ありがたいことに『予備』のためと、新たな補聴器の追加ご注文を受ける。今度は聞こえの改善に役
立つワイヤレスマイクや指向性マイク、高忠実度ステレオ磁気ループ等、こちらの提示したすべての提案を受け入
れて下さった。試聴による効果体験とともに、最初の補聴器創り以来築き上げてきた信頼のお陰と改めて感謝して
いる。ご家族の熱いご支援の賜物であることは言うまでもなく!
*新型器と応用機器の全ては下記の通り…真の『完全武装』は、この方が日本初です!(84歳)
補 聴 器;バーナフォン SA3ITED 両耳、誘導コイル内蔵
応用機器;サウンドゲート3…………リモコン機能+外部機器からの音声を両耳で受信(モノラル)
サウンドゲートマイク……マイクを持った方の音声を両耳で明瞭に受信(モノラル)→3個も!
指向性マイク………………サウンドゲートに接続して、離れた音源を聞き易く(モノラル)
HDステレオ磁気ループ…『誘導コイルモード』でステレオサウンドを楽しむ(2モード;MTとT)
*遵守事項を所長の川柳で確認→→当たり前、聞こえる補聴器渡すこと
…購入パターンの理想形として、第7位に入れさせていただきました →詳細;Sさんの補聴器セット
第8位 宮城県在住女性 87歳(素晴らしい親孝行息子)
「…一刻も早く、聞こえを取り戻してあげたい」
平均聴力レベル(所長測定):右109dB以上 左95dB以上 両耳とも、250Hzの高さから急に聞え難くなる
補聴器装用閾値:250Hzが40dB程度(元と変わらず)、1kHzの高さの音が50dB程度に…
ご本人と補聴器のプロフィール
所持補聴器;ワイデックス外部レシーバ耳掛け形(RIC)、片耳
30年間、難聴で苦労。最近はさっぱり聞こえなくなった。仙台市内の補聴器専門店で購入した補聴器は「つけた
方が聞こえない」ひどい状態。ホームページを見て来所。何とかよく聞こえるようにしてもらいたい目的で来所。
仙台市内の立派な補聴器専門店だが、聴覚障害と補聴器に関する知識が低レベル。所持補聴器は明らかな出力不
足であることが分っていない。例外なく高価(後述)。
大学病院耳鼻科による詳細なデータが送られ、語音明瞭度検査で最高5%(80-90dB)と「さっぱり聞き分けられ
ない」状態が推定された。病院の処方とは一体どんな内容だったのだろう?
*「よく聞こえる音」に出逢うまで30年も待たされたことになる…
「聞こえる実感は作れます」と宣言し、試聴器で体験していただく。実際に有効性を確認(※)後、ご購入決定。
※『音の断続』が判るレベルだが、前後の言葉のつながりと『読話』併用で簡単な会話が可能になった。
両耳イヤモールド付で所持器1台分とほぼ同価格。安さと聞こえの良さに驚かれ、あきれておられた。
*ご愛用器;バーナフォン XP121 両耳
所長コメント
まずは素晴らしい孝行息子さんの熱い想いに敬意を表し、大きな拍手です! 熱い想いでは、第1位!!
補聴器専門店の技能者には、お客様の悩みに真摯に向き合って『聞こえる笑顔』を本気で作ろうとする良心が
ないらしい。聞こえないで苦労する母親を心配する家族の気持ちに寄り添える良心などひとかけらもなく、目標
は「あくまで金儲け」なのだろう。大学病院もだらしない。
庶民の悩む声が聞こえないということは、担当者は相当ひどい“感音性難聴”か…あきれました。たまたま
同一日に宮城県からの来所者が重なり、宮城ナンバーが2台並んだ感動を忘れられません。
第9位 長崎県在住男性(ご家族の行動力はピカ1!)
平均聴力レベル(所長測定):右48dB 左50dB 左右の聴力差が僅かにある(750-1k,4k-8kHz)
補聴器装用閾値:3kHzまで30dB程度、ほぼ平坦。4kHzは補聴器性能の限界で40dB位
ご本人と補聴器のプロフィール
所持補聴器;シーメンス超小型耳穴形、両耳
会社役員とか。ホームページの内容に納得されて来所。「父の補聴器は聞こえていない」とのことで、問い合わせ
からわずか4日目に“飛来”。聴力データがないため、最初からの作業で試聴〜器種選定まで2時間で納得ずくの補
聴器が決定。「大きいのは絶対にイヤ」と、所持器と同じ超小型耳穴形補聴器をご指定。(2014.9.23)
所持補聴器による聞こえを端的に表現すれば「不明瞭+うるさい」。「調整機能…」を語る以前に、販売者に問題
がありそう。価格は例外なく高価で単価30万円以上。 「よく聞こえるなら価格は気にしない」とは言え、補聴器
ユーザーの期待に沿えられない無能補聴器店には、あきれる一方…
聞こえの改善体験と日常会話の聞こえ方改善の状況チェックを目標に、ハイエンドの試聴器(耳掛け形)を準備して
応じる。測定データから引き出された目標は“耳に優しく明瞭な聞こえ”(限界を見極めて)。
聞こえの左右差補正調整は僅かで時間がかからず、“記念撮影込み”でも2時間で完了。調整と出力に余裕のある
タイプを選定するも、機能と価格を熟慮した結果、意外に安い価格(両耳分30万円ちょっと)に!
*笑顔が見られた!
試聴補聴器では小さな会話が成立し、何気ない話しかけにも的確に応答、笑顔が見られた。一方、所持器は「不明
瞭でうるさい」ことが判明、数分以内にご購入決定。さっさとお帰りの準備…。この行動力は驚異的!!
知識・技術が最高度に試された気分になりました。遠距離なため、試聴器データに基づく調整を繰り返して「再来
所なしの仕上げを行う予定。ここでも厳しさを味わうことになりそうです。(※札幌・秋田在住の方で実績があり、
十分に対応できます!) …お作りした“CIC”は後日のメールと資料で良好であることを確認し、一安心!
*ご家族の行動力には本当に圧倒されました。「決断の最も早い県外ユーザー」の観点ではNo.1です。
*ご愛用器;バーナフォン IN3CICP 両耳
所長コメント
有名補聴器ブランドなのに、取扱う店の技術者(?)の調整知識・技術がないことを知ってあきれた…
不明瞭でうるさい補聴器を平気で販売することは、インチキ補聴器を世の中に蔓延させていると言えまいか?
第10位 千葉県在住男性(※ここにもあります→喜びの声、3 )
平均聴力レベル(所長測定):右53dB 左69dB 左右の聴力差大、左耳の聴力が厳しい(特に250Hz)
補聴器装用閾値:250Hzが40dB程度、500Hz〜4kHzが35dB程度
ご本人と補聴器のプロフィール
使用補聴器;フォナック、小型耳掛け形、両耳
元は会社の技術者とか。ユーザーサイドで書かれたホームページの内容に惹かれて来所。「よく聞こえる補聴器
を作ってもらいたい」目的で来所された。聴力データが不正確で調整に無用な時間がかかってしまった。
この事実だけで補聴専門器店(結構立派なお店です)の知識・技術が疑われた。所持補聴器は調整機能が粗いため
肝心な部分の強調ができない。その割に高価。『よく聞こえて楽しい日常生活』は、補聴器購入時点で既に実現不
可能だったようだ。補聴器販売者のモラルまで疑わざるをえなかった。メーカー系列店であっても、そのの調整技
術にも強い疑問をお感じだった。元技術者として当然だろう。
音楽の聞こえ改善と日常会話の聞こえ改善を目標に、試聴器を沢山準備して体験していただく。その中から最も
耳に優しい聞こえの作れた耳掛け形補聴器を選び、両耳の聞こえのバランスも考慮して「明瞭で音楽も十分楽しめ
る補聴器」が完成した。ただし左耳の250Hzの聞こえに力不足の傾向があり、フルパワーの調整状態(弱点)である
ことを知らせてある。
*安くてもよく聞こえた!
選定補聴器が両耳分でも所持器の価格以下であることにはあきれておられた。音楽をより楽しむため、ステレオ
磁気ループまでご購入(試聴後)してくださった。来所後いただいたEメールには「音楽も含めて、とてもよく聞こ
えるようになった」旨のご感想。翌年に再調整においでくださるメールをいただいた。きこえのチェックをしっかり
繰り返す県外ユーザーの観点では十分にトップ集団入りです。 *ご愛用器;バーナフォン MD1CPx 両耳
所長コメント
補聴器専門店(これでも病院との連携が密接)の補聴器調整知識・技術が明らかに低い。お客様に疑いをもたれる
ほど稚拙な調整でも売れるということは調整不良補聴器が広く世の中に普及(※)している動かぬ証拠!
※こんな普及は迷惑なだけ!『振り込め詐欺』に負けない被害額が出ているのを否定できません。
まとめ
補聴技研で『よいきこえ』を手に入れた方々は、例外なく強いこだわりの持ち主。所長は常に苦戦を強いられ、
別なこだわり(ブランド志向?法制?見栄?)で『聴こえる幸せ』を逃した例も出始めました。第2位で触れた方の
ように所長の専門性と技術を認めていただかない限り「埒は開かない」。ある意味、お気の毒と言えます。
『補聴外来』の補聴器づくりのひどさにもそろそろ気づいて欲しいのですが……私は構いません。補聴器販売で
規定されている作業自体、生ぬるいのです。それすら守らない手抜きが横行する補聴器業界に『聴こえる感動』を
求めること自体最初からムリです。あなたの身近にも被害者がおられることを所長は100%保証します。個人情報を
除く全てを(購入店名も)公開しています…来所者にだけ…絶句するかも。
*奇妙なのはお隣の群馬県から来所者がないこと。近いのに…保守的な県民性のせいでしょうか?
最近桐生市から1名来所するも、実は大阪出身。『群馬の原住民』へのお世話は、しばらく無理のようです。
*実はトップランクの来所者がここに! …彼女は“良い聴こえ”の起爆剤+伝道者!!
最近の来所者の真剣度に圧倒させられた話。難聴の影響に気付かないまま生活されておられ、最近急に不便を
感じ始めて深刻に悩んでおられた女性です。ウチの補聴器愛用者(女性)に悩みを打ち明けると、補聴器の大きな
可能性を話して下さったそうです。いてもたってもいられず、彼女のご購入後5日目に来所されました。
いつもの手順で試聴が完了、十分な効果はご本人の満面の笑顔で既に確認できていました。(補聴技研でよく
見られる光景) 性能と価格をお知らせ後、何と「これはいただけないのですか」と懇願されました。
現金まで準備されておられました。彼女の本気度に2度びっくり。これまでの悩みがどんなに大きかったか
改めて知らされました。この2番目の女性が「ハッキリ聞こえて静か」を如実に証明されたのです。彼女は
「補聴器がぴったり合った人なんて見たことがない。どうせ私にもムリ」と、ずっと思い込まれていたのです。
その壁を破る実体験をされたのですから、こんな凄い事件になったのです。早くも2日後には新たなお客様を
お連れして来所。その方(男性)も輝く笑顔で「適合」と認定。“聴こえの連鎖反応”の起爆剤となりました。
こんな経験は初めてで、とても感動しました。
*順位で並べるのはもう止めます。本気度で比べれば、この2番目の女性は上記10名に決して負けない
“こだわり顧客”ですから、みんな一番! 来所された皆様の熱い想いに、改めて感謝申し上げます!!
*その後、さらに強烈な方が続く…
視覚に大きな障害のある方とベテラン看護師の方が、所長に新たな挑戦を挑んできました。この『戦い』の
結果も感動ものでした(2016.08.23)。この2名も他と比べようのない、『一番』です!
看護師さんの補聴器もサイズ変更を済ませて一発合格に近い適合状態に。超小型注文の意図が『聴診器が使える
補聴器』というのがメーカー側に十分伝わらなかったようです。この後の超小型注文はすべて"IIC"に変えました。
この看護師さんも4年後に"IIC"オーダーし、さらに聴き易くなったことがメールで報告されています。(2020)
前者は聴力検査と補聴器店で何度もひどい思いをされつつ、「聞こえないと絶対に困る」ため、不快な補聴器でも
我慢して使用し、一部の大きすぎる音で頭痛を引き起こしておられた。後者は聴診器が使いにくい問題を抱えながら
必死に仕事に励んでおられる方。いずれも『専門店』で調整不十分の高価な補聴器を例外なくご購入…。
この後も凄い方が続々。地元ではクチコミ、後はホームページが周知手段のため、来所する方は当然本気度が違い
ます。最も遠方の方は鹿児島県から来所、再調整で合計3回おいでいただきました。3泊4日で神戸から軽乗用車で
来所され、試聴から購入まで実現された方もおられます ('1908)。この方は買い替えでハイエンド器を選びました。
再び『来所1回』。遠隔調整で納得ずくの聞こえが完成しています。来所者のこだわりは全員『超一流』です。
補聴器の技術開発は著しく、“第1位のソムリエ”を一気に追い越す結果を記録した方が既におられます。熱意ある
方のおかげと改めて感謝しています。2回目は小型の充電タイプをご購入。一層聴き易い状態が作られています。
調整回数ではトップランク。10回近く繰り返しました。⇒⇒ 詳細データはここ! ('24/07)
勝率99%以上 (※↓)(来所者の補聴器は全て調整不良でした)
挑戦状!
より強烈な個性をもつ者の挑戦(来所)をお待ちしています!!
*ホラ吹き&自惚れ所長(?)の鼻っ柱を、へし折ってください!
→ 2013年に連戦連勝ストップ。“経済的理由”で“鼻っ柱”をあっさり折られました…
貴重な学習機会でした。該当者が新たな聞こえ方(より平坦で広帯域)に強い違和感を感じ、装用を受け入れて
いただけなかったのを経験したからです。補聴器を付けた聞こえを測定すると特定の音の聞こえが明らかに不足
していました。しかし例え不適切な調整でも脳がそれに適応し、その聞こえによる刺激を“標準化”して慣れて
しまえば、新しい聞こえには当然違和感を感じるでしょう。さらに『アナログ』でないとダメのようでした。
その方は補聴器購入をキャンセルしてきました。差額負担で適合できる補聴器がみつからないことに悩まされ
ていた所長は、実現不可能な計画から解放されて肩の荷が下りた気分になりました。
「慣れてください」は、ある意味正論かも知れません。他の補聴器専門店でこんな場面に遭遇した時、どんな
対応をするのでしょうか? 最初から「そのうち慣れます」ですか?
※“適合調整”は簡単ではありません。担当者はもっと親身になって補聴器創りで悩むべきです。
※調整結果
の参照は →→ 補聴技研の調整技術へジャンプ!
*所長の悩みレベルは?→→ こだわりに詳しく解説!
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