こんな補聴器創りをしたい(所長の私見) 更新;2023/06/13

 困難ではありますが、所長の補聴器創りの究極目標は次の10項目です。安定した聴こえを維持する
ために不可欠なアフターケアは言うまでもないため、省いてあります。

 これらの厳しい目標追求のため、設計思想の曖昧な補聴器(*)を製造販売するメーカーは最初から
除外されます。(*所長の独断と偏見によるものです。悪しからず。)

 調整は選定段階からから直ちにスタートします。 『集音器』や調整作業を全く考慮していない『通販
補聴器』は役に立つわけがありません。仮に補聴技研取扱い器種でも、他店購入補聴器の再調整を
お受けしてもお客様の負担()を増やすだけです。お断りしています。
       ※;販売者は補聴器調整の責任を最低5年間は負うべき。購入された補聴器店で
       徹底的に調整してもらいましょう!。
これなら無料ですから!

 *補聴器適合の判定は『診断』となり、医者が行うことになっています。だから…
  補聴技研ではできません。適合の可否は補聴器をお使いの方の感想と測定データから推定します。
 『検査』の言葉も使わないで理想と思われる聞こえ方を追及しています。必要に応じて語音明瞭度も
 測定して確かめます。調整後はお客様の責任で耳鼻科での定期健診等をしっかりお願いします。
            …販売後の“ちょうど良い聴こえ”維持には、あなたの力が必要です。

 *STOP! 『通販補聴器や技術の低い補聴器店での購入
  ⇒“補聴器”とは聞こえ方に合わせてちゃんと調整されたキカイのこと。 専門店で購入されていても
  調整不良であれば『補聴器』ではなく、役に立たないか不快なだけ…お金の無駄です!

   …次の重要事項をしっかりメモしてお近くの補聴器販売店にお出かけください。補聴器購入時に
   必ず役立ちますよ! 専門性を鋭く反映している、次の“10項目”をお忘れなく!!



 目標はこんな補聴器作り! (ご利益のない『腑に落ちない補聴器』は販売しません)

 1 極力『両耳』で!;『耳』に本来備えられている『聞こえ』を尊重して調整する
              …たとえ片方が全く聞こえない方でも、『両方から』聞こえる状態を作りたい
              だから両耳が十分使えるのに「片耳で」と希望される方には販売しません。
  →実感1;補聴器が耳にあることを忘れるくらいの自然な聞こえ(*ご利用者の感想による)。

 2 会話音の聞き取りやすい『音色』を作る
  →実感2;補聴器を使うと言葉が聞きやすくなって、会話が楽になる(*ご利用者の感想)。

 3 『左右の聞こえ』をできるだけ同じになるように揃える
  →実感3;補聴器をつけても方向感がしっかり感じられ、騒音下でも会話が何とか聞こえる
        お客様の声;「諦めていた左耳(聴力差25dB以上)でも聞こえて両耳使えます!」

 4 不快な過大音を出さない調整を行う(軽い難聴ほど対応に苦労…)
  →実感4;大きい音が大きく聞こえて、不快感がない。迫力感を十分楽しめる。

 5 周囲の騒音から届く情報も無駄にしない
  →実感5;周囲の騒音が気にならない程度に聞こえて、生きている実感を味わえる

 6 聴きやすい性能を備える器種選定と、聞こえにくい環境での対応方法をお知らせする
  →実感6;補聴器性能と活用の工夫で、騒がしい環境でも会話が何とか聴き分けられる

 7 補聴器を付けた場合の『聞こえ方の違い(測定結果)』をお知らせする
  →実感7;補聴器の恩恵が具体的に解り、装用意欲が高まる(腑に落ちる!)。

 8 限界を必ず知らせる;販売上不利な内容であっても、聞こえの限界を正直にお伝えする
  →実感8;聞こえの限界を知り、聴き分けられない言葉を熟知して不必要に悩まなくなる。

 9 応用機器を使っても同じ音に聞こえるよう、徹底した調整を行う(とても時間がかかる)
  →実感9;所持するワイヤレスや磁気ループ等を使っても同じ『音色』で聞こえて感動する。

 10 ライフスタイルを十分考慮して、無意味な高性能器(高価格)を勧めない
  →実感10;想いに応えられた性能対価格(説明通りの聞こえと価格)に納得・満足する。



 補聴器創りこぼれ話;補聴技研であった、こんなエピソード ('19/01/30〜'20/04/12)

 『起』…紹介された方の補聴器が好評で再度紹介された方が「あれがよかった」と“器種指定” 。

 『承』…送っていただいた聴力データから指定器が適合可能と推定し、メーカーに発注。
       ⇒いつもの手順でデータに応じた適合調整を事前に実施(初期設定)して準備。

 『転』…紹介された相談者が補聴器購入目的で来所。補聴器装用は初めて
      ・来所後、直ちに耳につけていただく⇒「聞こえる!」と感動(まだ初期設定段階)。
      ・聴力測定をやり直すとずいぶん違っていて、精密な調整には使えない(よくあります)。
      ・データが違っていては初期設定も意味がなく、最初からやり直し!
      ・純正部品の『耳せん』ではどうしてもうまく合わなかったので…創る!
       ⇒左右差に応じた、微妙に異なった『ベント』を開けたオリジナル耳せんで再調整
       ⇒耳の詰まった感覚は軽度で、実用上問題ないことが独自実験で確認できた。

 『結』…完成までに3時間「明瞭で違和感が全くなく、耳にある感じがしない」結果を得た。
       ⇒効果に納得・満足されてご購入。大変喜ばれる。お疲れ様でした(私も疲れた)。
         ※低音部出力が予想通り低かった。カタログ表示には注意が肝要です
          …後日、難聴でお困りの方を紹介くださる。その方もよい聞こえに感動された。

 『おまけ』;『きこえ』に関連する知識の低さに再び言葉を失いました (2021/02/12)

    *補聴器が外れやすくて困り、近くの某補聴器専門店でイヤモールド作ってもらったら急に
    聞きづらくなった⇒自分の声が響いて我慢できない。騒音がひどく会話が聴きづらい。
              ⇒イヤモールド加工後に音質調整をし直して元の聴こえに戻り、納得。
      
『本物の調整技術』で作られていたことに改めて気づいて、大変お喜びいただいた。
    専門店でも安易に頼れないことを実感、当該補聴器店の無知に気づいて、反省
    同様のトラブルがもう一件。こちらは「聞こえなくなった」例で、有料対応の再調整で改善。


      *定義に沿った選定基準とは… → “TUNED BY HTL”

      *情報がページメニューに山盛り! → ここから出航!